ご存知とは思いますが、先日、自分にとって初のベストアルバムが発売されました。
お求めになって下さった皆様、本当にありがとうございます!
収録曲については「なんでこれを入れねえんだ!」みたいなご批判もあるかと思いますが、どうしても1枚のアルバムにするため、曲のつながりなども重視して私がさんざん考えた結果ですので、どうかご容赦下さい。
それでも収録した曲はすべて異なる映画からですし、年代的に見ても13〜14年間の開きがあるため、通して聴いたときに違和感があるんじゃないか、との不安がありました。
しかし、できあがってみると、不思議なことに自分でも普通に聴けてしまったのは正直驚いてます。
もちろんマスタリングの時間はうんとかかりました。なにしろ録音機材の変化は言うに及ばず、エンジニアもスタジオもマニピュレーターもミュージシャンもみんな違いますし、驚くべきことにまだ私も痩せてたんですから音が違うのも当然です。
それでもアルバムとして比較的うまくまとめられたのは「みんな同じ曲だから」じゃなくて、マスタリング・エンジニアの方のご苦労があったからこそと思います。
また、ジャケットのデザインは、押井さんの作品のサントラでもお馴染みの田島さんにやっていただきました。
田島さんからは事前にどんなデザインがいいかを訊かれていたので、口頭で説明しようと思いましたが、うまく言えなそうなため、無謀にも、なんと絵を描いてイメージをお伝えしようと思いついたのです。
そこで早速オーブの隣にあるお店で絵の具と筆を購入し、イザ画用紙に向かったのですが、なにしろ絵を描くことなんか中学校以来で、どうやって描いたらいいのかまるで分かりません。
それでも無理矢理描き始めてみたところ、みるみる凄まじく幼稚な絵が出来上がっていくじゃありませんか。これはとてもプロのデザイナーの方にお見せできるようなシロモノではありません。
そこで絵はあきらめ、やっぱり口頭での説明となったのですが、それが大正解だったようで、ジャケデザインは大変満足のいくものとなりました。
今、私は心底この絵を田島さんにお見せしなくて良かったと思っております。
そして、さんざん時間をかけて描いたその絵は、現在事務所の奥の引き出しで、静かに永遠の眠りへ旅だとうとしています。