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■ SEVEN SWORDS ロケレポート












 Seven Swordsのロケに行ったときの写真です。例によって、2泊3日の・・・(コレばっか)。

 香港映画ですが、主に撮影は中国のウルムチ近辺で行われました。ウルムチといわれても、僕はどの辺に位置するのかピンと来ませんでしたが、天山やシルクロード近辺ということで、かなり西にあることだけは理解できました。山を越せばカザフスタンやモンゴルというわけです。北京で飛行機を乗り換えて、約4時間かかりますから、東京−北京より遠いのです。

 空港までスタッフの方が迎えにきてくれ、バスに乗ったはいいんですが、道路のコンディションは最悪で、通常考えられないようなジャンプ(!)をします。最初のうちは面白がっていましたが、ふと油断した瞬間でした。"ぐぎっ"という鈍い音とともに僕の頭はバスの天井に、しかもおもいっきり打ちつけられたのです。これはマジで危ないと判断し、もっとも揺れないバスの中央部に避難しました。

 行き先はホテルというので、てっきりウルムチの市内かと思っていたら、これがまた全く人気のない真っ暗な場所で、営業しているんだかしていないんだか、足下を懐中電灯で照らさなければどこが入り口かわからないような所でした。翌日になって、裏口から入ったため、と判明しましたが、それにしてもかなり暗かったです。

 ホテルに到着したのは、すでに夜10時を過ぎていたのですが、まだ撮影をやっているとのことで、撮影現場へお邪魔することに。とはいえ、ホテルから撮影現場まで、また車で1時間近くかかるらしく、それが一体どこなのか、いや、そもそも私たちは現在どこにいるのかすら分からないくらい何もなく、ひたすら暗いのです。

 道は山に向かってどんどん暗く、細くなっていき、最後は車一台分の幅になりました。やがて目の前に川が出現し、完全な行き止まりとなってしまったのです。ああ道を間違えたんだな、と思っていたら、なんとそのまま川の中に入って行くじゃないですか! しかし川を渡るとまた道があって、ただ橋がないだけであったことを知りました(←コレ変だ)。
 その後もまるで人が住んでいる気配のない山道を車はひた走ります。時間はすでに夜11時を過ぎています。しかし、やがて山奥に人工的なライティングが!

 車を降りると、そこには広大で見事なオープンセットが組まれていました。そこを歩いて上りきった所で撮影は行われており、現場は異様な熱気に包まれていました。熱気はあるんですが、めちゃくちゃ寒い。
 ある程度の寒さは予想して使い捨てカイロは持参していましたが、まだ10月ですからニュージーランドほどではないと思っていたんです。ところが、気温はすでに氷点下。気がついたら、スタッフは全員完全な防寒着を着用しています。

 その後、ツイ監督とお会いし、しばらく撮影を見学していましたが、どうにもこうにも寒くてたまりません。しかも困ったことにトイレに行きたくなったのです。スタッフの方にトイレの場所を訊くと、山を少し下りて20分位の所と言います。
 キタナイ話ですが、疲れているし、面倒なので撮影現場から少し離れた山の斜面で用を足しました。山はいわゆる草原状態というか、木や遮蔽物が一切ないため、容赦なく冷たい風が襲いかかります。ちゃんと風上に立ってしないとエラい目にあうのは間違いなく、慎重に立ち位置を決めたのは言うまでもありません。
 あたりはもちろん真っ暗で寒く、おおげさな話ですが、なんだか生命の危機すら感じました・・・。

 撮影はここの他、天山でも行われたのですが、気温はマイナス30℃とのことで、まだここの方がマシだそうです・・・。

 さて、もちろん翌日は昼間からおじゃましました。例の川を渡り(もう驚かない)、地形やロケーションもだいたい理解できました。撮影現場では、役者の方と少しお話ししたり、監督と一緒に食事をしたり、大変楽しい時間を過ごすことができました。

 初めてワイヤーアクションの撮影も見ましたが、やはり大変そうです。何度もリハを行い、気に入るまで何度もやり直していました。ツイ監督はもちろん、役者、スタッフの方々の集中力と情熱に頭が下がる思いです。
 それにひきかえ僕なんかカメラ片手に「うっほほーい」てなもんで、申し訳ないったらありゃしません。

 それにしても、すごい場所でした。
 普通にロバが歩いているし、羊はそこらじゅうにいるし・・・。
 なんだか、本当に良い経験をしました。

 SEVEN SWORDS(七剣下天山)の日本での公開はまだ未定ですが、チャンスがありましたらどうかご覧になって下さい!